
Qフローレンス法 痛み・しびれの改善が期待できる手術
Qフローレンス法とは ABOUT
Qフローレンス法は、欧州を中心に導入されている先進的な脊柱管狭窄症・すべり症・腰椎不安定症に対する手術・治療法です。
QFusionというスペーサーを入れることで、椎体の安定化を図り、神経の圧迫がとれて、痛みやしびれなどの症状改善が期待されます。
保存治療で改善せず、脊椎固定術等の全身麻酔で行われる外科的手術を避けたい患者にもお勧めできる手術・治療法の1つです。

Qフローレンス法(QFusion)の歴史

Qフローレンス法で使用する
QFusionスペーサー
Qフローレンス法で使用されるQFusionは、2021年にイタリアでTechlamed社により開発されました。
QFusionを用いた脊柱管狭窄症やすべり症の低侵襲治療は、イタリアで2021年から行われています。現在は、ヨーロッパを中心に世界の8か国にて導入されています。
日本では2024年より導入されており、現在アジア圏で唯一となっています。日本でQフローレンス法を受けられるのはまだ一施設のみです。
QFusionスペーサーの諸外国における安全性等にかかわる情報
CEマーキングを取得しています
CEマーキングは、製品がすべての関連する欧州医療機器規則(MDR)の安全性及び性能に関する一般要求事項(GSPR)を満たしていることを医療機器製造業者が主張するものであり、欧州連合内において機器を上市するために必要な法的要求事項です。
欧州医療機器規則(MDR: Medical Device Regulation)に準拠しています
欧州医療機器規則 Regulation (EU) 2017/745は EU における医療機器に対する要求を定めるものです。
日本においては、医薬品医療機器等法上の承認を得ていない未承認医療機器ですが、「医師等の個人輸入」により適法な輸入許可を得ています。
日本では、未承認医療機器を、医師の責任において使用することができます。
日本国内において承認されている医療機器はありません。
日本で受けられるQフローレンス法は、厚生労働省の認可が下りていない先進医療ですので、健康保険適用外となっています。
Qフローレンス法(QFusion)の適応
Qフローレンス法は脊柱管狭窄症、椎間板性疼痛のある椎間板ヘルニア、すべり症、椎間孔狭窄症、腰椎不安定症などに有効な手術・治療法です。
適応となる身体の
現象・症状
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腰が痛い
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坐骨神経痛がある
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足や臀部に痛みがある
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下肢にしびれやけいれんがある
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歩きにくい(間欠性跛行がある)
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足がよくつる、むくみがひどい
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黄色靭帯が肥厚してしまっている
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前屈みになると痛みが軽減される
※Qフローレンス法が適応しているかどうかの判断は、MRI検査や診察などでされています。
Qフローレンス法の特徴 POINT
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POINT 1
脊柱管狭窄症やすべり症に対し「日帰り」でできる画期的な手術・治療法
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POINT 2
世界の様々な国で導入されているリスクの少ない先進的な手術・治療法
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POINT 3
全身麻酔ではなく、局所麻酔+鎮静で行うため、身体への負担が小さい
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POINT 4
手術が短時間(30分~1時間)で完了するため身体への負担が小さい
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POINT 5
傷が小さいため回復も早い
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POINT 6
術後の背中の動きに制限がない
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POINT 7
スペーサーは挿入直後でも、挿入から一定期間後(2ヶ月以内)でも安全に除去できる
Qフローレンス法の治療方法 METHOD
局所麻酔+鎮静で、X線透視装置を使用しながら、腰の側面を2~3㎝程度切開し、治療する腰椎の棘突起の間に専用チューブを留置し、スペーサーを挿入します。
棘突起間に専用の器具を挿入することで狭くなった脊柱管を広げます。挿入したスペーサーの羽根を開くことで、不安定になっている背骨の安定化を図ります。
脊柱管が拡大し、神経の圧迫が取り除かれて、痛みやしびれ、すべりなどの症状の改善が期待できます。
傷跡も小さく、術後2~3時間ほど安静にして頂き、治療当日にご帰宅頂けます。
Qフローレンス法の治療イメージ
背中側X線透視画像
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①腰椎の棘突起間に専用の器具を挿入
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②専用の器具を通してスペーサーを挿入
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③スペーサーの羽根を開放
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④スペーサー設置完了
狭くなっていた脊柱管が広がると、腰や下肢の痛み・しびれなどの症状の緩和が期待されます。
Qフローレンス法が導入されている国
Qフローレンス法(QFusion)は欧州を中心に世界の様々な国で導入されている先進的な脊柱管狭窄症・すべり症・腰椎不安定症の治療です。
2021年以降、イタリアをはじめとして、フランス、スペイン、スイスなどのヨーロッパの国々で実施されています。
アジアでは、Qフローレンス法が実施されているのは日本のみです。


